<7> 弁護士などの専門家へのつなぎ方

法律相談となるケースとは

言語を軸に外国人から相談を受ける窓口には、分野に限らず、様々な相談が持ち込まれます。

在留資格のことや、労働問題、不動産トラブル、離婚や養育費のこと、経済困窮などが多いのではないでしょうか。

その中で、法律相談をしたほうが良いケースというのがあります。

それは、本人が法律的な解決を望み、ある程度のアクションを試みたたけれど、道筋が立たないケースです。

例えば、離婚を希望し、配偶者と協議しようとしたが応じてもらえなかったり、養育費で折り合いがつかないケースがあります。

外国出身者にとって、日本の法律や慣習になじみがない場合は、自分で調べることは困難で、在留資格の問題も絡み、どのように進めてよいか分からないケースが多くあります。

労働問題や不動産トラブルについても、自らが法的な解決を試みたとしても、前に進むために障壁がある場合には、法律相談を進めても良いと思います。

法律相談に当てはまらないケース

一方で、私が弁護士などの専門家相談のコーディネーターをする中で、自治体や国際交流協会の窓口の方が、外国人の法律相談を希望されるけれど、そこまで至らない、つまり、今の時点で法律相談をしても、弁護士さんと具体的な相談になりそうにないケースがあります。

あくまでもケースバイケースですが、一例をあげます。

自治体の外国人相談窓口の担当者から、その窓口に来所した外国人相談者の子どもさんが自転車事故の加害者となったというケースがありました。

相談者は被害者の方に加入している保険で賠償をしたいけれど、契約していた保険で支払われる金額が少ないようで、保険会社に日本語で問い合わせることができない、というものです。

このケースは、まずは契約していた保険会社との言語的なコミュニケーションの問題があり、そこをクリアにしないと、法律相談で具体的な話ができません。

ですので、保険会社との通訳を入れることをご提案しました。もし、その後、被害者ともめるようなことがあれば、法律相談につなげても良いのではないかと思います。

法律相談のつなぎ先を調べておく

外国人相談に持ち込まれた相談が、法律相談かどうか、ある程度の経験がないとつなぐことは難しいですね。

ですが、外国人が法律相談を希望するなら、厳密なことは考えすぎず、情報提供や橋渡しをして、今後のために学んでいくことは良いことだと思います。

外国人からの相談=外国人専門の法律相談 と考えずに、もう少し広い視野で、考えても良いかもしれません。

外国人の中には、日本語に不自由しない方もいます。ご家族のサポートがあれば、一緒に相談して、日本語で対応できる場合もあります。

そうしたときは、各自治体でも受けている、弁護士相談に相談してみるのも良いでしょう。

ただ、在留資格が絡む相談だと、一般的な法律相談では、対応しきれない場合があります。

そうした場合には、外国人問題を扱っている法律相談に相談することをお勧めします。

外国人を対象とした法律相談

法テラス(日本司法支援センター)では、多言語による情報提供をしています。また、法律相談につながることもできます。

弁護士会の外国人法律相談でも実施しています。

いずれも、通訳の手配を希望できます。

また、私がコーディネーターを務めている、NPO CINGAの専門家相談では、全国の自治体や国際交流協会で受けた外国人相談の中で、その地域で相談先がない法律相談に、オンラインで相談を実施しています。

相談後にも弁護士に継続して対応してもらうことを考えると、できる限り、近くの相談先を探すことをお勧めします。

ですが、地方には外国人問題に詳しい専門家が少ないこともあり、オンラインなども使って、遠くの相談先でも、臨機応変に使っていっても良いのではないでしょうか。