介護職の外国人の在留資格の多さったら!

EPA介護福祉士候補生が合格したら、「特定活動」or「介護」?

先日、EPAの介護福祉士候補生を指導をされている方から、こんな質問を受けました。

EPAの介護福祉士候補生が介護福祉士を取得したあとは、在留資格は「介護」に切り替えになりますか? 家族帯同可なのでしょうか?

介護現場で働く外国人には、様々な在留資格の人がいます。

質問された方によると、介護現場の方にお話を聞くと、EPA候補生から介護福祉士を取得した後、「特定活動」だったり、「介護」になっている人もいるのだとか。

最近、介護分野の変更に目を向けていなかった私は、制度の改正について行けていない… そこで、調べてみました。

在留資格「介護」の養成校ルートの条件が…!

まず、「介護」の在留資格は、以前は、養成校を卒業して介護福祉士の試験に合格した人、という条件がありました。

ですが、現在、入管のHPには、このような記載がありました。

※令和2年4月1日に在留資格「介護」の上陸基準省令が改正され,介護福祉士の資格を取得したルートにかかわらず,在留資格「介護」が認められることとなりました。  

http://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri07_00142.html

つまり、去年3月末までは介護福祉士に合格したルートによって、同じ介護福祉士合格者として働く場合でも、在留資格が異なっていました。

EPA介護福祉士候補生 → 特定活動
養成校卒業者 → 介護

ですが、去年4月以降は、ルートは関係なく、「介護」が認められるよう変更となったようです。(気づくの遅い…)

「特定活動」も「介護」の在留資格も、許可される期間が3年とかだとすると、この改正からまだ3年経過していません。

なので、 去年3月末までにEPA介護福祉士候補生から介護試験に合格した人は、現在も特定活動で在留していると思います。

ちなみに、現時点でも、特定活動のルールの中で、EPAルートで介護福祉士になった人について定められているので、特定活動だとしても問題ありません。

帯同する家族の在留資格は?

家族は、介護職で働いている本体が「特定活動」でも「介護」場合も帯同可能です。

が、本体の在留資格によって家族の在留資格が変わると思います。

本体が特定活動 → 家族も「特定活動」(ただし、類型は本体と別)
本体が介護 → 家族は「家族滞在」 

介護職で働く人の在留資格まとめ

現在、介護職で働く外国人の在留資格について、表にまとめてみました。

上段の青い部分は、就労の制限がないため、どのような職業にも付ける在留資格です。

下段の赤い部分は、就労活動に制限のある在留資格です。ここの在留資格の種類の多さが、介護職のややこしさの原因だと思います。

「特定活動(EPA)」「介護」「技能実習」「特定技能」と4つもあり、そしてそれぞれに要件が異なります。

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特定技能に移行できるルート

「特定技能」で介護職で働けるルートがいくつも存在しまして、これがさらに複雑化させています。

特定技能は、介護福祉士試験に合格していなくても、一定の介護技能と日本語能力が認められれば、介護職に就くことができます。

特定技能になるルートには、以下の4ルートがあります。

  1. 介護技能と日本語能力の試験に合格
  2. 介護福祉士養成施設を修了
  3. 「EPA介護福祉士候補者」として在留期間満了(4年間)
  4. 「技能実習2号」を良好に終了(3年間)

原則として、1の介護技能と日本語能力の試験に合格していることです。

2,3は、本来は、国家試験の介護福祉士を目指している人たちです。学習期間を終えて試験に合格すれば、「介護」の資格になりえますが、合格しなかった場合に、特定技能に移行する要件になっています。

つまり、2、3、4のように、養成校に通ったり、すでに介護の現場で就労していることで、一定の技能と日本語能力を有するものとして、特定技能になるための試験が免除されています。

2、3、4にも当てはまらない、例えば、現在「技術・人文知識・国際業務」で就労している人が、「特定技能」の介護職に就こうと思ったら、1の介護技能と日本語能力の試験に合格し、受け入れの職場にも問題なければ、「特定技能」になりえます。

最後に

お分かりいただけましたでしょうか….. 

整理しながら、介護の現場で働く人の在留資格が10種類もあるんですねえ。

複雑なのが、技能実習と特定技能の要件ですね。

介護の人材不足のために、あれやこれやと対策をしていますが、結局のところ、外国人だから介護職に就いてくれる、というのは違って、そもそもの仕事の環境とか給与面とか改善しないと、人材不足は続くんだと思います。